新人研修(オンボーディング)について解説～人事の仕事紹介～

新入社員のオンボーディングは、組織が円滑に運営されるために極めて重要です。
このプロセスは、新しいメンバーが組織文化を理解し、仕事において効果的で生産的になるための一連のステップで構成されています。
以下では、現役人事がオンボーディングの内容や実施方法など、詳細について解説します！

新人研修(オンボーディング)とは

そもそもオンボーディングとは聞き慣れない言葉かもしれませんが、企業が新規で採用した社員に実施する教育プログラム、つまり新人研修とも言われる一連のプロセスのことを指しており、オンボーディングプロセスとも呼ばれます。
新入社員にはいち早く職場に馴染んでもらい、即戦力になってもらう、そして離職防止のため組織に定着してもらうため、企業側は社員の採用後に様々な取り組みを行う必要があります。
以下ではその内容や方法に関して説明していきます。

新人研修(オンボーディング)の流れ

1. ウェルカムプロセス

オンボーディングプロセスは、まず新入社員が最初に組織に触れる瞬間から始まります。
ウェルカムキットの提供、歓迎メールや動画の送信、社内ネットへのアクセスなどが含まれます。
これにより、新入社員は組織への期待感を高めることができます。

2. 事前トレーニングとリソース提供

新入社員が最初の勤務日に向けて準備するために、事前トレーニングが提供されます。
これには、基本的な業務やシステムの使用方法、組織の歴史やビジョンなどに関する情報が含まれます。
必要なリソースへのアクセス権も与えます。

3. 会社概要と組織文化の紹介

オンボーディングプロセスでは、組織の概要や文化に関する紹介も行います。
これには、組織の歴史、ミッション、バリュー、重要なチームメンバーの紹介などが含まれます。
新入社員は、自分がどのように組織にフィットするかを理解することができます。

4. チームメンバーとの導入

新入社員が所属するチームや部署のメンバーとの導入を行います。
これには個別の紹介やオンラインミーティングを通じたコミュニケーションが含まれ、新入社員が同僚と関係を築くのを助けます。
メンター制度が導入されている場合、新入社員にはメンターをつけて関係を構築します。

5. 仕事に関するトレーニング

具体的な業務に関するトレーニングを開始します。
これには、業務プロセスやツールの使用方法、プロジェクトへの参加方法などが含まれます。
新入社員の役割に必要なスキルを磨くためのサポートをします。

6. パフォーマンスフィードバック

オンボーディングプロセス中に、新入社員には定期的なフィードバックを行います。
これにより、新入社員は業務においてどのように進化しているかを把握し、必要に応じて調整が行えます。
効果的なフィードバックは、新入社員の自己評価やスキル向上にも寄与します。

7. キャリア開発プランの策定

オンボーディングプロセスでは、新入社員の長期的なキャリア目標や成長のためのプランを策定させます。
これにはキャリアパスの検討や必要なトレーニングプログラムの特定が含まれ、新入社員が組織内でのキャリアを構築するための支援を提供します。

8. チームビルディングイベント

新入社員とそのチームメンバーとの結束を強化するために、定期的なチームビルディングイベントを開催します。
これにはオンラインイベントやワークショップ、交流会などが含まれ、メンバー間の信頼関係や協力関係を促進します。

9. 進捗モニタリングと調整

オンボーディングプロセスは、定期的な進捗モニタリングと調整を通じて最適な形で進行します。
組織は新入社員のフィードバックを収集し、プロセスの効果的な改善を図ります。
また、新入社員がスケジュール通りに業務に慣れているかどうかも確認します。

10. 継続的なサポートとフォローアップ

新入社員に対しては、オンボーディングが完了した後も継続的なサポートを提供します。
必要に応じてキャリア相談やトレーニングの提供を行い、新入社員が持続的な成長と適応を達成できるよう支援します。

まとめ : 新人研修(オンボーディング)について解説～人事の仕事紹介～

オンボーディングは新入社員が組織に順応し、早期に生産的なメンバーとなるための重要なプロセスです。
綿密かつ包括的なオンボーディングは、組織と新入社員の双方にとって利益をもたらし、健全な労働環境の確立に寄与するため、担当者はしっかりポイントを理解して実践していきましょう。